令和7年度第1回春日井市生涯学習審議会議事録
1 開催日時
令和7年8月1日(金曜日)午後2時から午後3時15分まで
2 開催場所
文化フォーラム春日井 会議室A・B
3 出席者
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[委員]
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春日井市小中学校長会 岡嶋 直二
春日井市小中学校PTA連絡協議会 小林 剛士
春日井市文化協会 福田 孜
春日井市スポーツ協会 山田 敏勝
春日井市婦人会協議会 時田 加代子
春日井市ボランティア連絡協議会 大橋 一彦
春日井市老人クラブ連合会 松本 豊春日井市スポーツ推進委員 神田 茂
中部大学教授 三島 浩路
春日井市生涯学習指導員 森下 広司
中部大学特任講師 長江 弘子
子育てネットワーカー 近藤 了子 - [事務局]
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教育長 兒島 靖
いきがい創生部長 塚本 滋
いきがい推進課長 大野 利重
文化スポーツ振興課長 田中 芳樹
図書館長 松田 健作
文化財課長 北野 将好
野外教育センター所長 神戸 明子
野外教育センター主幹 坂野 年伸
いきがい推進課長補佐 若杉 尚代
いきがい推進課生涯学習担当主査 勝田 修史
いきがい推進課生涯学習担当主事 森川 夏水乃 - [傍聴者]
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なし
4 議題
- 第2次春日井市生涯学習推進計画 令和6年度進捗状況報告書(案)について
- 生涯学習事業に対する助言・提案について
- その他
6 会議資料
7 議事内容
(1) 会長・副会長の選任
春日井市生涯学習審議会規則第4条第1項に基づき、会長には三島浩路委員、副会長には山田敏勝委員が選任された。
(2) 会議の公開、議事録の作成方法について
会議の公開、議事録の作成方法について、会議は公開、議事録は要点筆記とし、会長及び会長が指名する者が署名することを会長が説明した。
(3) 議題1 第2次春日井市生涯学習推進計画~令和6年度進捗状況報告書(案)について
資料に基づき、いきがい推進課長補佐及び生涯学習担当主査が令和6年度の進捗状況及び評価案について説明し、承認された。
【近藤委員】
資料4ページ基本目標1.の中の評価について、(1)施策の評価の(3)の、「誰もが参加しやすい学習機会の提供」において、どういう基準で参加しやすいとしているのか。例えばアンケートとかをとって、出た答えなのか。 また、自己評価で○◎としているが、こちらもどういった基準か。
資料5ページの、民間の地域情報誌の活用を△の評価にしたということだが、いずれこれはなくしていくということか。広報だけに絞り、地域情報誌は活用していかないということで△にしたのか。
7ページの取組4の、市民活動NPO相談の相談件数が前年112件、6年度57件ということで、50%ぐらい減っているが、これは評価として○になっている。大きく減っている状態は、大丈夫なのか。
9ページ、基本目標2の(2)成果指標と実績値の、(1)小中学校におけるふれあい教育セミナーの申請団体数が、おおむね50団体前後できていて、前年度比較が下がっている。2026年度の目標値が71団体で、非常に多く設定されていて、今どんどんいろんなPTAの講座が減っていて、予算を毎年減らされているっていう状態であるので、71団体という目標値が少し高いのではないか。
【いきがい推進課課長】
「誰もが参加しやすい学習機会の提供」について、「参加しやすい」という趣旨としては、施設に足を運んでいくだけではなくてインターネットを利用したオンライン配信といった方法で機会を提供していくこと、「誰もが」というところは、障がいのある方であったり、外国の方であったりというようなことを想定している。
評価に関しては、自己評価の基準のところで前年度より多い、または同等だったら○というような評価基準になるので、○がついているから十分だということではないと認識している。今回の進捗状況の確認においては○をつけている。
地域情報誌に関しては、今まで広報だけでは、町内会に入ってない方に届かないということで活用していたが、令和8年から広報が全戸配布に変わるということで、地域情報誌ではなく広報に重点を置いて周知を図っていくという市全体の方針にも則ってというような形になる。令和5年4月号と9月号の2回掲載していたところを、6年は4月号だけというところで回数が減ったので△の自己評価をつけた。
市民活動NPO相談に関しては、この項目がボランティア相談とNPO相談をあわせた形で同等という評価をし、○とした。実績は、市民活動NPO相談のほうは半分減っており、112件が57件に減ったことについて問題ないと思っているわけではない。
ふれあい教育セミナーについては、事務局としても課題と捉えている。学校を中心として、PTAの方の負担が多くなっている関係で、実施団体数が減っている。実態やどのような形が実施しやすいのかをつかむため、今年アンケートをとる予定である。また、この形だけではない家庭教育の提供の方法を模索していきたい。目標値の71団体が適正かどうかというのは、この計画改定のときに、あくまで多くの方に受けていただきたいという思いでつけているが、現実目標達成は難しいのではないかというふうに感じている。
【松本委員】
12ページの高齢者における学習機会の充実というところで、オンラインスキル向上のための学習機会の提供があるが、令和6年度実施実績を見ると、(1)公民館、(2)ふれあいセンター、(3)青年の家、それぞれ講座があって回数も人数もわかるが、圧倒的に数が少ないような気がする。高齢期における学習機会の充実という意味において、シニア向けの講座をより数を多く増やして、取り残されない社会づくりをということで考えて講座の実施をお願いしたいなというふうに思う。
【いきがい推進課課長】
資料にも書いてあるとおり、スマホを中心とした高齢者向けの講座は大変人気であり、数多く実施している。総合福祉センター、また別の部局のほうも、そういったものに取り組んでいるが、人気があるので、拡充していきたい思いはある。
ほかの講座との兼ね合いを検討しながら、今の御意見を反映していきたい。
【岡嶋委員】
子どもたちの居場所とか、文化スポーツ活動にも体験できる場があるとよい。市の公的機関だと経済的に負担が少ないというメリットがある。恵まれた子たちは、習い事に、例えばクラリネットやテニスをやるということはできるが、そういったことが難しい子どもたちの受け皿として公的な形で経済的負担がかからない講座があるとよい。学校のほうも、働き方改革もあって、これまでの部活動のような子どもたちの居場所がどこにあるのかというふうに最近は思っている。
その中で、例えば5時に家に帰った後、夕方とか夜とか、何かしら習い事ができたりとか、土日もどこか行くと講座を受けられるようなところがあるといいなと思っている。普段触れることができない楽器を体験できるとか、それから、アーチェリーや弓道など普段できないことができるとか、そういったことがぱっと見て、すぐに申し込めるサイトがあるとありがたい。中高生がこのサイトを見ると、今日はクラリネット講座があるぞとか、卓球ができるぞとか、そんなことで申し込んで、体験し、それをきっかけに生涯にわたる何かしらを見つけてくれたらと思う。春日井市のホームページで、いろいろなサイトがある。ちびっこ向けとか親子講座はたくさんあるが、中高生もそういうところを見てみると、申込みができるような、分かりやすいような形で紹介してもらえたらなと思う。ぜひ子どもたちの文化スポーツに触れる機会をつくってもらえればと思う。
【いきがい推進課長】
中高生に対するところは、固定観念というか、公民館はちょっと格好悪くて参加しないというような風潮もあったり、それこそ部活動や塾で忙しいのではないかという思い込みがこちら側にあったかと思う。部活動の地域移行であったり、家庭環境とか経済的な問題などによって、全ての中高生が忙しく、時間がないというわけでもないのを感じている。スタディルームも実施しているが、そちらも周知がまだまだだと感じているところがあるので、中高生の居場所としても公民館等を活用していけたらいいなと思う。皆さんの御意見等を頂きながら、進めていきたい。
【小林委員】
7ページの基本的施策⑶の「オンライン講座、配信講座」の実績のところで、オンライン受講併用講座が54講座あるが、事業概要の中に、「好きなときに受講できる配信講座を実施」と書かれているが、これは54講座全て、オンデマンドで見られるような形で配信されているのか。オンデマンドで見られる期間はどのくらいになっているのか。
12ページの取組12のリカレント教育の推進、資格取得を目指した講座というところで、「簿記3級を目指して」を実施しており、延べ受講者数300人いるが、その後の合格者の数は把握しているのか。
【いきがい推進課長】
いきいきアカデミーのオンラインのほうに関しては、いきいきアカデミーに申込みをされた方が、そのコースの回数全てを受講できるという形で、申込みされてない方が見られるというものではない。
視聴できる期間は、対面講座を録画したものを編集して配信しており、一定の期間を設けて視聴できるようになっている。
3級の簿記がその後の効果というところで、担当課のほうに確認する。※担当課に確認したところ、その後の合格者数は後追いしていないとのこと。
【大橋委員】
23ページ取組28、講師登録の件で、現在どれぐらいの登録講師がいるのか。それからどういう順繰りで、講師を活用しているか。
【いきがい推進課課長】
講師発掘・登用事業として、講師をやりたい方を申込み期間を設けて募集し、大体15名ほど採用者を決めている。申込みが多くて30人近く申込みされるが、その中から15名ほどを採用し、年度内に公民館等を利用して講座を実施してもらうという形になっている。
生涯学習情報サイトの登録については、講師発掘・登用事業で採用した方であったり、ほかの形で登録した方もあり、かなり多い。募集期間以外にも登録したいという話があった方にはサイトに登録できるという案内をして、随時登録をしてもらう形になる。また、団体も登録している。登録生涯学習情報サイトの登録の人数は、講師が347人、登録団体が123になっている。
【三島会長】
全般的に2024年度の数値目標のとこだけ見ると、2023年度は結構いい数値が出ているが、2024年度は鷹来公民館が休館中ということの影響が全般的なのかもしれないが、目標が現実に達成できないような感じのあるような項目がいくつかあるので、その辺りについては今後見直しか何かを検討するのか。
それとも目標はあくまでも数値で、やはり質的なところが大事であるので、これは一つの指標と見るのか、その辺りについての簡単な御説明をいただきたい。
【いきがい推進課課長】
昨年度の段階でもそういったお話を頂いたと思っている。計画の見直し時期が、コロナ禍というところで非常に実績値が取りにくかった。そこが取れないところは初年度の計画のまま載せているので、実態から乖離したところはあるが、再度この期間中に、修正するということは今の現段階では考えてない。できるだけ改善して近づけていくという取組みをする。
(4) 議題2 生涯学習事業に対する助言・提案について
【岡嶋委員】
部活動の地域移行で順番に学校での活動の場がなくなって、子どもたちがテニスコートを探し回っている。河川敷にテニスコートがあったり、公園にバスケットゴールがあるところがあったりするので、そういうところがより増えるとよい。あと、スケートボードもやる場所がなくて、そういう場所もあるとよい。子どもたちのニーズに合った活動の場所が欲しい。
【近藤委員】
部活がだんだんできなくなって、中高生が本当に時間をもてあましている話をとてもよく聞く。行き場もなくということだったので、学びももちろんだが、体を動かせるような講座とか、そういったものが中高生向けにもう少しできるとよいのではないかと思っている。あとは、今、育休がとれるようになって、産後、産前でもよいが、どういうふうに育休期間を過ごすかということを学べるとよい。私は現在、産後のママと関わったり、赤ちゃん訪問をしたりしているが、育休をとっている男性が本当に増えて、赤ちゃん訪問したときもパパが育休で家に一緒にいるという、その状態で面談することが多い。パパがものすごく協力してくれる家庭のママはとても元気だが、一方で本当に何もしないパパがいて、ママは顔色が悪く、とてもつらい思いをしている人がたくさんいる。そういう両極端の状態を見ていると、育休が取れるようになったことはいいが、とれたのなら、それを活かせるような、学びの場を増やしてほしいなと思う。
【三島会長】
不登校は、残念ながら小中ともに増える傾向にある。実は、他の市では減っているところもある。そういうところは親子セミナーでも、例えば不登校経験で親御さんに、どういうところにそういう兆しがあったっていう話をしてもらったりとか、やはり誰もが不登校になる可能性はあるので、そういったことをもっとこういうセミナーでやっていってはどうか。つまり、学校教育だけではなくて社会、地域で不登校の子のことをこれからみんなで考えるそういう世の中になってきてその子たちが将来、ひきこもりになってしまっては困る。やはり社会としてちゃんとその子たちが将来的にも春日井を支える、そういう人になってもらうために、不登校対応ということも、社会教育の中でもっと充実させていただきたい。先ほどのふれあい教育セミナー中でもそういうことを、どういう方法がいいのか、ぜひ御検討いただきたい。
委員の先生方の意見があったように、中高生というところの居場所というか、そういう居場所がうまくこの社会教育の中に入ってくると、その子たちが今後成人した、あるいはさらに年を重ねた後にこの地域の社会教育のリーダーになったり、中核となって活躍するということになると思う。そういう長期的なスパンで、まずは居場所づくり。あと、実態というか、どういうニーズがあるかという把握をぜひ進めていただきたい。市長も全年齢を対象にして、教育、住みやすい春日井ということを非常に強くお話しされているので、その辺りはぜひ今後とも検討いただきたい。
【山田副会長】
岡嶋委員に聞きたいのだが、中学生の部活について、学校での学習だけでなく、スポーツとかそういうことで、いきがいをもったり、人生を決めている子がいっぱいいる。スポーツ協会としては、今、学校教育課とともに子どもに空白がないように地域社会に移行するようにすすめているが、地域社会に移った後、学校の先生がいる部活とは大分違うのかなというには思っている。そういう形で移行しつつある中で、今の状態が生徒の中で何か変化があるのか。全員が地域クラブに入れない、余っている子もいるというかどこにも行けないような子がいるかもしれない。そういうような状態で、何か学校の方で変化が起きているか、前と変わらないのかをお聞きしたい。
【岡嶋委員】
部活動の時間が短くなったという点で、例えば朝練習はなくなってよい点もあって、授業中はみんなちゃんと起きて勉強しているので、勉強に向かう姿勢は随分よくなったなというふうに実感している。逆に、活動が減って、もっとやりたいのにと感じている子もいるので、その子その子のニーズに合わせてやってあげることが大事で、それぞれが目標を持って、その目標を達成できるような、そういったニーズに合うような仕組みができたらよい。
【山田委員】
スムーズに移行できているという形でいいのか。
【岡嶋委員】
指導者不足は非常に実感している。社会全体で指導者、支援者がより増えると良いと思う。
(5) 議題3 その他
事務局から、愛知県社会教育委員連絡協議会の事業予定、次回の審議会を3月に開催することについて連絡した。
上記のとおり、春日井市生涯学習審議会の議事の経過及びその結果を明確にするためにこの議事録を作成し、会長及び委員が署名する。
令和7年8月28日
春日井市生涯学習審議会会長 三島 浩路
春日井市生涯学習審議会委員 森下 広司
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